【ブログVol.56】議論の続き:TOCを適用する大きな価値はどこにあるのか?

2016年6月23日
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James Powell氏とKevin Kohls氏が、TOCの売り込みとその成功法について興味深い議論をしています。私はそれを振り返って、私なりの観点でいくつか一般的な見解と結論を示しておきたい。

TOCのコンサルタントは皆、「現在と将来にわたってより多くお金を儲け続ける」というゴールを掲げています。そのとおりのゴールを達成するには、おそらく、少なくともTOCのテクニックのどれかを使うのが有益です。秀でて効果的な経営手法として有名なTOCのブランドが本当に強力なら、コンサルタントは自分のマーケティングとセールスの活動にTOCを取りこむでしょう。ですから、TOCの評判は有力な売込み手段になるに違いありませんが、常にすべてのコンサルタントの助けになるとは限りません。なぜなら、競合他社もブランドとしてTOCを担いだら、おそらく提案の評価は何か別の面が支配的になるからです。

我々にいったい何が欠けているのか?

私は、非常に大きな価値を生むという大事な約束を忘れていると思います。これに関する最初の記事で私が述べたように、TOCを実践する者全員に次の共通の信念(確かな証拠はないが)があります:

TOCは、ほとんどの組織に極めて大きな価値をもたらす力を秘めている

これが本当であれば、TOCは、現在の中核問題を解決するに止まらず、はるかに多くの望ましい結果(DE:Desired Effects)を生むはずです。TOCは、組織を困難から守りつつ、経営の思考を継続的な成長発展に導くことができます。これが真実で、それを達成し証明できる確かな方法を見つけたら、TOCのコンサルタントとしての個人的なゴールは、今どれくらいかに関わらず、もっと高いものになるはずです。そうなれば、そのTOCコンサルタントは、本当の決定的競争力(DCE:Decisive Competitive Edge)を獲得したことになります。しかし、組織であれ個人(コンサルタントや弁護士)であれ、決定的な競争力があるからといって、競争が無くなるわけではありません。達成した成果が競争で完全に損なわれることはないだけです!

成功したコンサルタントの多くがやっているのは、ニッチな分野で地位を獲得することです。このニッチには2つの意味があります。一つは、そのコンサルタントには相手の因果関係をよく理解している自覚があり、既に一定の評価を得ている一群の組織があることです。もうひとつは、そのコンサルタントがその有望な顧客のグループ内で、そのグループにとって大きな価値を生むサービスを何種類か提供していることです。

たとえば、有力なTOCコンサルティング会社の何社かは、中規模と大規模の小売チェーンにフォーカスし、小売チェーンの中では、アベイラビリティを大幅に向上させ、卓越した品揃えのコントロールを維持して、高い販売効果を保証しています。これは間違いなく非常に大きな価値を生み出しています。

しかし、小売には他にも大きく改善できる領域があります。今時点は、多くの場合、アベイラビリティと品揃えの管理が中核の問題であるのは確かです。そこを改善すれば、小売チェーンに一定の決定的な競争力を獲得できることが(常にではないが)多いでしょう。しかし、卓越したアベイラビリティを宣伝して広く知ってもらわないと、おそらく、顧客に価値がもたらされるまで非常に長い時間が掛かるし、ほとんどのTOCコンサルタントは小売業者の広告キャンペーンまで深入りしないのではないかと、私は思います。もし我々が本気で大きな価値をもたらすつもりなら、広告、狙う市場セグメントの定義、店頭に並べる商品の選択、店内の棚割り、代理店との人間関係は、全体戦略に含めるべき領域のほんの一例に過ぎません。

すべてに精通した人は誰もいません。私は、ゴールドラット博士が新しい環境にどう順応したか、非常に注意深く見てきました。ゴールドラット博士は、信じられないほど頭脳明晰だったので、非常に素早く兆候に気づいて因果関係を描くことができました。彼が正しいことは多かった。実は彼が間違っていたことも多かったのですが、彼の並外れたカリスマ性のせいで、本当はそうでないのに人々はしぶしぶ彼に同意していたのだと、私は後になって知りました。

では、すべての分野には卓越できず専門家になり切れない自分の欠点どう補えばよいのか?

質問を投げてその答の質と妥当性を判断できる自信が十分あって、何か異なる経験と知識を持った他の人々と協力できるなら、因果関係ロジックを使ってその答の質を改めて評価できるはずです。

私の提案は、どんな組織にも極めて大きな価値をもたらす、国際的でホリスティックかつ強力な経営手法として、TOCを世界中に定着させるという野心的な目標を掲げています。そこでカギを握るアイデアは、幅広く様々な経験があり、この目標を実現する情熱を共有できる、様々な地域から集まった経験豊富な人々の間でのコラボレーションです。

そのコンソーシアムは非営利にすべきか? そのコンソーシアムは、コンサルタントにどんな助言をすべき(またはすべきでない)か? 地元のコンサルタントと遠隔地の複数の経験豊富な国際的TOCコンサルタントのコミュニケーションは、どうやれば効果的か? これらの疑問は、分析して皆の見解をまとめないといけない問題の一部です。経験豊かなTOCの専門家が集まれば、どうやって共同作業に着手するか必ず合意できるはずだし、必要ならいつでも変更できる十分な柔軟さがあるはずです。

 


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著者: エリ・シュラーゲンハイム
飽くなき挑戦心こそが私の人生をより興味深いものにしてくれます。私は組織が不確実性を無視しているのを見ると心配でたまりませんし、またそのようなリーダーに盲目的に従っている人々を理解することができません。

この記事の原文: Continuing the discussion: Where is the Big Value of Applying TOC?

全ての記事: http://japan-toc-association.org/blog/

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