私たちTOCの仲間は、人は、論理的な思考をする存在であり、全力を尽くしてものごとを明晰に考えようとし、それによって最良の結論を導くことができると考えています。では、我々は明晰な思考ができるとして、それが私たちの意思決定にどう影響するのでしょうか? また、他の人に、明晰な思考による分析に基づく正しい意思決定をさせようとするとき、明晰に考える能力が本当に役に立つのでしょうか?
続きを読む【ブログVol.98】最も難しい経営スキルを養う
マネージャー皆に不可欠な本当に重要なスキルが1つありますが、その要件を満たすレベルのスキルを持った人はほとんどいません。人を率いて定めた目標を達成する、あるいは、事業開発その他戦略上の課題に重点的に取り組む、または、製品の独自の価値を市場に発信するマネージャーは皆、自分以外の人が見ている現実を理解しないといけません。
続きを読む【ブログVol.97】医療における共通の対立とその深刻な結果
生と死、そしてお金を扱う上での共通の難しい対立があり、医療機関の経営は非常に困難です。対立で感情が激しくかき乱されて、オープンで筋の通った議論がほとんどできなくなるほどです。そういう状態では事態が悪化するばかりです。
ゴールドラット博士は、経営者とマネージャーは、複雑性、不確実性、対立という3つの重大な恐怖に支配されていると言いました。マネージャーと経営者(指導者)は、結局この領域への対処能力で評価されるのです。
続きを読む【ブログVol.96】もっと多く達成しようとする組織を邪魔するのは、いったい何なのか?
制約と中核問題(Core Problem)の違い
組織で働くマネージャーとコンサルタントは皆、常に、このタイトルの疑問を自問自答すべきです。また、この疑問は、組織のゴール(目標)にフォーカスを当てたものです。ですから、その問いに答えるには、現時点で組織全体のパフォーマンスを制限している、相対的に一番弱いところを見つけないといけません。
続きを読む【ブログVol.87】真の洞察とレシピの違い
私たちは皆、考えるだけで時間をほとんど潰してしまうほど我々を悩ます一番大きな問題を解決したい。一般的に言えば、そういう問題を驚くほどきれいに解消してくれるソリューションが2つあります:
- 特定の問題をうまく処理する詳細な処方。私はそれを「レシピ」と呼ぶ。なぜなら、それがどう我々を救うのか本当は分からないで、ただ従う治療法に似ているからだ。「ベストプラクティス」とも呼ばれるそれらレシピは、多くの場合、明確な因果関係を根拠にしたものではなく、大抵はそれでうまくいったという過去の経験に基づいている。
- 新しい可能性を秘めたソリューションの核になる洞察(知見)。つまり、論理的な思考法を用いた完全なソリューションの綿密な開発につながる新しい理解。
【ブログVol.78】Small-TOCとBig-TOC - TOCの忌々しい重大な問題への取り組み
TOCは今岐路に立っています。製品とサービスのフローを改善してデリバリの信頼性を高めるための、よく知られ明確に定義された方法論が既にあります。それと同時に、我々はゴールドラット博士から、因果関係を分析するツールをちゃんと使って、組織の成功を邪魔している一番の問題を突き止めて、将来起き得る悪い影響を示し、今当前と思われている間違った仮定を覆して、新しい勝利の戦略を見つけなさいと教えられてきました。因みに、クリティカルな問題が必ずしも製品やサービスのフローを害するものだとは限りません。多くの場合、それはそもそも間違った市場の選択にあり、市場のニーズを見誤ったか、従業員のモチベーションを削いだことにあります。
続きを読む【ブログVol.45】TOCはイデオロギーか、それとも現実的な方法論か? TOCの柱についての考察
【ブログVol.44】TOCの境界 「TOCではないもの」とは一体何なのだろう?
コロンビア出身のTOCの専門家で私の同僚Alfonso Navarro氏は、誰かTOCの方法論に異論を唱えて、大きな変化を提案したり、一度も議論されたことがない新しい考えを提起したりすると、「それはTOCではありません!」と切り返しているとこぼしていました。Alfonso氏の心配は、そうするのは、異論のある人々に、自分の考えややり方は自分の胸にしまっておいて、他人に教えるなと言うようなものだということです。
【ブログVol.31】狙う市場セグメントを明確にすること - 放置された重大な問題
ゴールドラット博士は、「市場を分けなさい - リソースを細部化するな!」と言いました。
ゴールドラット博士は、同じグループのリソースが生産し供給する基本的に同じ製品は、複数の価格が設定できるように、できるだけ多くの異なる市場セグメントに参入すべきだと思っていました。それをうまくやるには、狙う市場セグメントをすべて理解した上で、製品の機能・特徴と周辺サービスのパッケージにして、セグメント個別に求められる固有の価値を織り込まなければなりません。ご存じのとおり、航空会社は異なる価格の可能性を活かすことに卓越しています。どれくらい前に航空券を購入したか、別のクラスの席にフライトを変更できるかどうか、あるいは非常口座席に座りたいときですら、価格が違います。
続きを読む【ブログVol.15】制約の簡単な歴史
TOCで言う「制約」の適切な定義は何なのかをめぐる最近の議論をみて、ゴールドラット博士の制約に対する姿勢の発展的変化をクローズアップして、その歴史的事実を簡単に振り返ってみたくなりました。
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